諏訪市湖岸通り「片倉館」の会館棟、畳替えをさせて頂きました。その数286畳!私史上最大数の畳替えです。
入浴施設の左側に立つ会館棟。見学だけでなく、各種行事に部屋を借りる事も出来ます 片倉館といえば、『千人風呂』が有名ですが、決して一度に千人は入れる程大きい湯船・・と言うわけではなく、「片倉製糸に勤める女工さんたちが、一日に千人入浴出来るほど大きな施設」と言う意味だそうです。 今回の畳替えはこの温泉がある建物の左隣にある「会館棟」という、会議、イベント等を行える施設。→詳しくは片倉館のホームページでご覧下さい。 畳替え工事を行うにあたり、岡谷市の「興和工業株式会社」さん、長野市の「(株)インテック左右田」にもご協力頂きました。興和工業さん、インテック左右田さん、ありがとうございました。 前置きが長くなりましたが、ここの畳表替え(ござの交換)をしたのですが、会館棟の畳は全部で286畳!その内の210畳はなんと2階!!
ステージ上から大広間を眺めると、女工さんたちが楽しげにくつろぐ様子が浮かんで・・来ませんかね?
今どき、近隣のホテルやイベントホールでもこれだけの和室はお目にかかれません。 1階にも和室が3室。17.5畳、16.5畳、41畳。
これだけの畳を短期間で張り替えるには、私一人の力ではどうにもなりません。そこで、30年前、修行時代にお世話になった、長野市の「インテック左右田(そうだ)」さんにもお手伝い頂きました。 作業が始まってはみたものの、畳の芯材である、畳床(たたみどこ)が、落成当初の95年前からそのまま使用していた為、大変傷んでおり、仕上がりに問題も出てしまいました。今回は何とか仕上げましたが、次回は全部新品畳にしないとダメでしょう。
昭和4年の新聞に渋沢栄一氏の記事も!そんなこんなで(笑)1月中旬から1ヶ月半かけて、無事畳表替え工事完了しました。
1階の和室(1)
1階の和室(2)
1階和室(3)
2階大広間
2階大広間
片倉館の担当者様、興和工業様、インテック左右田様、大変お世話になりありがとうございました。これからご利用頂く皆様にも、気持ちよく使って頂けると思います。
今回の畳表替え工事 畳表:熊本県八代市園田さん3番草(縦糸麻糸)仕様 畳縁:化繊柄物 実はこの仕事、亡くなった父が受注してきた最後の仕事でした・・先日一周忌を終え、無事仕事が終わった事を仏前で報告しました。親父、いろいろありがとう。これからも遠く空の上から見守ってくれな。 合掌。